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スマトラ島沖地震:頼れるアメリカ?

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スマトラ島沖地震:頼れるアメリカ?

■さてさて、インドネシア・スマトラ島沖地震における支援金競争・支援外交が激化しているわけだが、国連安保理常任理事国入り&アジア覇権で点数稼ぎしたい我が国・日本も、5億ドルの大盤振る舞いしている。

■で、正直、どういう状況になっているのかわかんないんだけど、産経の「頼れる米国」ってのが妙にツボだった。

■産経新聞/社説「インド洋大津波 緊急時に存在示す米戦略」
 インドネシア・スマトラ島沖地震とそれに伴うインド洋沿岸の大津波被害に対して、主要国の緊急支援が過去最大規模となった。特に米国は、艦船、輸送機などの動員で圧倒的な物量作戦を展開し、地球規模の有事に「頼れる米国」の底力を発揮している。
(略)
 ところが、米国が戦略的に動きだすと、圧倒的な動員力と組織力でたちまち国際的な協調態勢が整う。日本、オーストラリア、インドによる「中核グループ」に加えて、カナダ、オランダを引き込んだ。

 ブッシュ政権は独自に空母戦闘群を派遣し、空軍も二十四時間体制で支援物資を搬送した。動員した兵員数は一万三千人に及ぶ。災害発生の数日後には、米国内の声を受けて、支援額をたちまち十倍の三億五千万ドルに引き上げた。続いて日本も五億ドルにかさ上げした。一部で過大に評価される中国はせいぜい日本の十分の一強である。

 ブッシュ大統領はさらに、父親とクリントン前大統領を立てて民間支援を募り、現地には、パウエル国務長官と実弟のフロリダ州知事を派遣した。

 この初動体制に、後手に回る欧州から「イラク戦争の悪いイメージを払拭しようとするツナミ政治」との批判が出た。イスラム教徒も隔てなく救援することも含め当然の戦略であり、被災地にとっては行動がすべてである。

 被災国民以外の被災者のうち、大半が欧州出身者であることを考えれば、欧州の主要国政府の反応の鈍さこそ批判されるべきだ。
 いつもより余計に持ち上げております、って感じですか。「中国はせいぜい日本の十分の一強である」ってのも流石だよな。でも、将来、中国のそれが日本を追い越した時、産経が平常心を保ってられるか心配です。

■ここまでくるともはや「勝手にやっててください」という気分だが、同日、こんなニュースが…

■米提唱の地震支援「中核グループ」構想、解消へ(朝日新聞)
 ブッシュ米大統領がスマトラ沖大地震と津波の被災者を支援する国際的な枠組みとして提唱した「コア(中核)グループ」が解消され、近く国連に引き継がれることになった。エアリー米国務省副報道官が5日、「(支援の取りまとめを国連に明け渡す時期が)来るだろう」と認め、グループが自然消滅するとの見通しを明らかにした。イラク戦争と同様に「有志連合」を募り、独自の支援活動を繰り広げようとした米国の思惑は外れた。
(略)
 同グループの特別作業班に関与している米政府当局者によると、グロスマン米国務次官が各国の外務次官らと連絡を取り合い、ワシントンの各国大使館や他の5カ国にある米大使館などを通じて、6カ国による被災地域での支援活動を調整している。だが参加国が少ないことから、限定的な役割にとどまっているという。

 ブッシュ大統領が同グループを創設した背景には、根深い国連不信や、京都議定書からの離脱に象徴される単独行動主義があるとみられる。欧州連合(EU)などからは「これだけの災害救援を調整できるのは国連しかない」といった批判の声も上がっていた。
 「この指と〜まれ!」で、6カ国しかあつまんなかったという笑い話。国連よりも、アメリカが盟主となる「有志連合」による国際秩序を作りたかったんでしょうね。で、見事に総スカン… 一部地域を除いて。

■持ち上げた途端に消滅ですよ…産経はどうでるのか。やっぱ「頼れる米国」の下に集まらなかった奴らを責めるべきなのかね?




コメント

prmravie | 2005-01-07 14:38:09

今月末に迫ったイラクの選挙は、どうやら予定どおりには進められないようだ。これはとりもなおず、イラクでのアメリカの敗北の序説であり、「新悪の枢軸国連合」の不実の証明になるのではないだろうか。
アメリカは相変わらず「世界の中心にボク」と勘違い、今回の津波災害で「この指と〜まれ」っとやってたった六カ国では、いい恥かきだ。にしても、よく判らないのはこの地域に対しても「アメリカ中心の復興を」とするパウエルの発言にみられるアメリカ白人の発想そのものだ。だからこそというか、そこにアメリカの一つの筋を感じるのではある。

インドネシアは世界で四番目の人口大国、かつイスラム国家だ。これと上手くやることは、「新悪の枢軸国連合」にとって二つの国益確保に繋がるのではないだろうか。
一つには、イラクでの敗北を隠す、薄めることだと思う。イラクから撤退の際にイスラム同胞が間に入ってもらえれば、交渉のできる可能性は大いに高まる。名誉ある撤退もあるかもしれない。「増派」とか「徹底的に」と主張するアメリカ国内のキリスト教原理主義者らもいるが、ブッシュが「国力の消耗をこれ以上避けたい」と強引に押せば何とかなる。ケツにまとわりつく英・日などの取り巻き連は、捨て置けばいい。
二つは、その大きなマーケットではないか。この地域の繋がりとしてはASEANがあるけれど、それに対し日・米ともにまだ強い発言力というか関係を構築できているとは考えられない。米国内の経済は、ブッシュの出鱈目的施策で例の「双子の赤字」が増大、貧富の格差も拡大し、不満が鬱積している。Japanの経済は世界的にも「いま一つ」と評価され、低迷から脱し得ていない。ともに「商品を浪費する大きな市場がほしい」というところではないだろうか。
他方、中国の驚異は凄まじい速度で進展しているが、本家ポチの個人的悪趣味問題が象徴するように日中間は「良き関係」にはなっていない。その間も、ASEAN地域に対する韓国経済、中国経済の影響力は増大し、Japanなどが忍び込む余地はますます無くなってきているとみえるだが。
そもそもアジアでのJapanは、国民が考えているよりも遙かに影が薄く、好かれていないのではないか。戦争責任や戦後ODAのあり方など、理由は十分にあると私は思う。

エントリに紹介された「アメリカ一番」という提灯記事を書いた新聞が、どのように落とし前をつけるのか興味はあるが、その新聞を懸命に読むほど私はモノ好きではない。
宇宙の遙か彼方の星の美しい映像を見ることのできるテクノロジーを手にした人間が、たった一時の地動によって生じた災いにどう対処できるのか、そちらの方が遙かに意味のある興味だ。
環境変化によって失われる「生命」と、私欲や屁理屈によって損なわれる「生命」と…。「生命」を主題に、一瞬にしてまったく次元の異なる問題提起をなしてきた「地球」というものを、なんだか、とてつもない存在だと意識しない訳にはいかない気分でいる。

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